本日は
「スイス生活コネタ」のコーナーである。
そして今回もしつこくお送りするのは、あの
「スイスの最先端テクノロジー紹介シリーズ」なのだ。実は
”最先端テクノロジー”とは無縁かもしれないこのシリーズ、過去には・・・
第1回「スイスの無農薬農法」
第2回「スイス時計コレクション」
第3回「スイスのリサイクル術」
第4回「再びスイス時計コレクション」
といった記事をお送りしてきたが、第5回となる今回のテーマは・・・
「またまたスイス時計コレクション」
なのである。そう、もはや3回目になってしまった
スイス時計の紹介なのだ。そろそろ飽きてきた方もおられようが、そこは我慢して読み進めてくださると有難い。皆様はまだお気付きではないであろうが、何と言ってもこの記事は
ある壮大なプロジェクト(?)への布石だったりするのである。
もはやお断りする必要もないとは思うが、筆者がコレクションしているのはスイスの時計の中でも
”日時計”のみなのだ。スイスの教会や民家の壁には、日時計があしらわれているものも多いのである。具体的には
こんな感じだ。
・・・これは
ヴィンタートゥアーのビルの壁にあった日時計である。シンプルな感じが素敵な一品だ。日時計にはいくつかの種類があるが(
こちらのウェブページ参照)、これはその中でも
”垂直型日時計”に属する。あの棒の先端は
”天の北極”を向いているはずなのだ。ちなみにこれまで紹介した日時計もただ1つを除いて全て
”垂直型日時計”である。
次に紹介するのも同じく
”垂直型日時計”だ。
・・・これは
ヒンヴィルの教会にあったものである。なかなか
お洒落な一品だ。上の日時計もそうだったが、何故か筆者が発見したときには日が当たっていないことが多いのだ。うーむ、これでも一応
”晴れ男”のつもりなのだが・・・。
この垂直型日時計、実は
「スイスマイナー旅行記」のコーナーでここのところ精力的に紹介している
エンガディン地方の町々にも多かった。例えばこれは
ウンターエンガディン地方のとある民家の壁にあった日時計だ。
・・・実はこれ、列車内からの撮影なので、正確な場所は記憶していないのだが、
非常に可愛らしい一品である。お昼の1時までしか計時できないようだが、それが何だと言うのだ。
「日時計普及協会」の会長(実は今思いついただけなので、会長以外は
会員ゼロ)としては、全民家にこのような日時計を設置するように義務付けたいくらいである。
続いてはあの可愛らしいウンターエンガディンの街、
グアルダの民家にあった日時計。
・・・いやぁ、これは
渋い。あの壁の
スグラフィティ装飾と見事に調和しているではないか。上の日時計撮影時もそうだったが、このときはお天気に恵まれたので影もバッチリ、見事に
1時過ぎを計時している。ただ、実はサマータイムの真っ最中だったので、実際には
2時過ぎだったりしたのではあるが。
こちらも同じくウンターエンガディンの
シュクオルで発見した日時計。
・・・これも
スグラフィティ装飾の壁との調和が絶妙な一品。残念ながら日は差していなかったが、皆さんも段々と欲しくはなってこないか?日時計はお洒落だぞ。きっとこれから
インテリアとしてのブームが来るに違いない。同感してくれた皆さん、是非
「世界日時計普及協会」に御加入を!
・・・まぁ、段々と名前が大仰になってくる割には特典など何もないのだが・・・。
エンガディン地方最後の紹介となるのは、実は
新機能搭載のこちらの日時計。
・・・これは
ポントレジーナの建物にあった
シックでクラシックな一品だが、どこに
驚愕の(?)新機能が隠されているかお分かりか?そう、鋭い読者の方ならもうお気付きであろうが、この日時計、実は
”サマータイム対応型”なのだ!文字盤をよぉく御覧いただきたい。
外側のローマ数字と
内側の算用数字の2種類の文字盤があるのが分かっていただけるであろう。この内側の算用数字が実は
サマータイム用なのだ。サマータイムといっても1時間ずれるだけの話なので、1時間ずらした文字盤を設置すればそれでサーマイムに対応できてしまうのである。
さて、いよいよ本日も最後、というか、
このコレクションも一応の最後となる日時計の御紹介だ。今までのコレクションの中で、
筆者が最も驚愕した日時計はこちらなのだ!
・・・これは
フェーラルトルフの学校に設置されていた一品である。
なんとも大仰で、機能満載のようで、しかも存在感のある日時計ではないか。まるで
「桃太郎」に出てくる”巨大桃”のような形をしているが、これは種類でいうと
”半円型(円筒型)日時計”に分類されるものである。文字盤が半円状に設置されているのがお分かりいただけるであろうか?
これホンマに日時計なん?とお疑いの皆様、では証拠をお見せしよう。この日時計の脇にあった
説明標示板がこちらなのだ。
・・・ほれ、しっかりと
「Sonnenuhr(日時計)」と書いてあるではないか。ちなみに独語では
「Sonne」は
「太陽」、
「Uhr」は
「時計」を意味するのである。
この素晴らしい日時計にすっかり魅入られてしまった筆者は、
左側からも・・・
そして
右側からも・・・
・・・撮影してしまったりしたのだった。生憎この日は雨模様だったのだが、これは是非
晴れた日にもう1度再会したいものだ。
ちなみに
中央部はこうなっている。
・・・奥に半円状の文字盤が確認できると思うが、注目してほしいのはこの
8の字型に刳り貫かれた中央の装置である。その8の字型に沿って、
月の名前が記されているのがお分かりいただけるであろうか?そう、これは
前回にも説明した
「日カレンダー」機能なのである。ちゃんと最上部が夏至、最下部が冬至に設定されているのだ。何故8の字型かという説明は
前回の記事を参照してもらうとして、どうやらこの8の字型の歪み(上の丸の方が小さくなっている)は、この日時計の経度、つまり
標準時の経度からどれだけズレているかを反映しているようだ。上の説明標示板にも正しい緯度経度の情報が記してあったぞ。やはり大仰なだけはあって、
実に緻密で正確、しかも機能も満載な日時計だったのだ。
・・・今回でスイスの日時計コレクションもいちおうの
終焉である。これからも採集は続けるつもりだが、今までのネタは出し尽くしてしまったのだ。しかし、である。この筆者の奇妙な
”日時計熱”、実はとんでもない方向に飛び火しそうな勢いなのだ。そう、
日時計をテーマに新たなプロジェクト(というほど大したもんではないが・・・)を画策中なのである。ちなみにそのネタの材料は今までに全て提示してあるので、暇な人は筆者がやりそうなアホなことでも推理してくれたまえ。いずれにしろ、来週あたりには筆者の妄想が爆発(?)する予定なのだ。
乞う御期待!?
こんなに大風呂敷を広げて大丈夫なのか?と自分で心配している筆者の虚言癖を戒めてくれるようなコメント・メールを心からお待ちしている。
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「人気ブログランキング」での順位は日時計のように正確に下降中・・・? というわけで、筆者の予告には踊らされない冷静な貴方も、
「宇宙日時計普及協会」に加入しようと思ってしまった酔狂な貴方も、
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