日本語が聞こえてくる・・・
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筆者が例によってスイスの音楽専門TVチャンネル「VIVA TV」をBGM代わりに流していたときのことだ。突然以下のような音声がテレビから聞こえてきたのだ。
「この照り焼きが・・・!。シュリンプが・・・!。あーなんでこんなに美味いんだろう!」
・・・筆者は耳を疑った。流暢な日本語のおっさんの声である。ニュース番組以外でこんな流暢な日本語が流れてくるのは極めて稀だ。しかもこのテレビ局、音楽専門チャネルなのである。以前このテレビ局は自局の番組宣伝でアジアを意識したCMを流していたことがあった。でもひどい出来だった。何故か「君はピークの快感を見たか?」みたいなことが日本語で書いてあるウルトラマンのポスター、そして中国製と思われるど派手招き猫が鎮座している部屋にアジア系女性が座っており、手元の紙に意味不明の漢字を書いているシーンが映っているCMだった。アジアごちゃ混ぜもいいところである。こんなTV局からあんな流暢な日本語が聞こえてくるとは思わなかった。そのせいで筆者はビックリしたのである。
・・・実はこれは「マクドナルド」のCMだった。スイスのマクドナルドでは現在「アジアンフェスタ」なるキャンペーンをやっている。「照り焼きバーガー」に「シュリンプ(これはただのミニエビフライである)」が季節メニューとして登場しているのだ。「照り焼き」は日本が世界に誇る調理法である。世界中どこに行っても「照り焼き」は「TERIYAKI」だ。そのCMで日本語が流暢な日本人のおっさんを起用しているのである。さすがはマクドナルド、世界企業だ。日本に対する誤解が殆どない。
ちなみにこのCM、ラジオからも流れてきて2度ビックリした。映像のないラジオで日本語流してCM効果が期待できるのかは不明だが、職場のラジオからいきなり日本語が聞こえてきたときには正直腰を抜かしそうになった。
ここまで日本をアピールされては食べないわけには行くまい。筆者は敢然と自宅近くのマクドナルドへと突撃したのだ。
味は・・・まあまあであった。マクドナルドの味である。テリヤキは久々の味で懐かしかった。しかしシュリンプの方はイマイチだ。チューリッヒでは基本的に魚介類はおいしくないが、この海老はいかん。名古屋人なら激怒するであろう。
このアジアンフェスタのもうひとつの目玉はカレーチキンをナンのようなパンで挟んだ一品である。書くまでもないがインド風だ。日本とインドでアジアンフェスタの筈なのに、バーガー類のパッケージはこうだった。
さて、問題はここからである。このバーガー類、お値段はいくらとお思いか?
・・・実はこの「テリヤキバーガー」は6.30スイスフラン、「シュリンプ」に至ってはたったこれだけで6.90スイスフランもするのである。もちろん単品で、だ。両方あわせれば13スイスフラン、つまり約1200円もするのである。
嘘だと思うなら証拠を見せよう。これはそのときのレシートの画像だ。
このような過酷な環境で生き抜いている筆者に愛あるコメント・メールをお待ちしている。