2005年 12月 08日
【スイスマイナー旅行記 -シュクオル前編-】
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本日は「スイスマイナー旅行記」のコーナーである。
もちろん今回も筆者が今年の夏期旅行で訪れたエンガディンの街々を紹介するシリーズなのだ。前々回と前回は「グアルダ前編」・「グアルダ後編」と題して、ウンターエンガディン地方の街「グアルダ(Guarda)」の紹介させてもらったが、第8回目になる本日は、同じくウンターエンガディン地方の街の1つである「シュクオル(Scuol)」の様子をお届けしてみたい。
サンモリッツからイン川の下流に向けてレーティッシュ鉄道に乗ると、その終点がシュクオルの街である。この街はメインストリートを中心に谷の上下に広がっているが、その谷底の方の街並みはこんな感じだ。
・・・この街のメインストリートを挟んで平行に走る2つの通りの街並みには非常に情緒があって素敵である。特に1本上を走る「ドス通り」はこの地方特有の家々で満ち溢れているのだ。
・・・結構地味な感じでグアルダと比較すると華やかさや可愛さに欠けるきらいはあるが、それでも・・・
・・・こんな感じの典型的なウンターエンガディン地方特有の家々が点在しているのである。壁のスグラフィティ装飾や窓の形、はたまた玄関の構造とベンチといった特徴を覚えておられるだろうか?忘れてしまった方はこのグアルダの記事で復習してくれたまえ。
さて、最後の2軒の家のそばには、似たような噴水があることに気付かれただろうか?そう、これこそがグアルダに見られないシュクオル特有のものなのだ。実はこのシュクオルという街、温泉が湧いているのである。そしてこれらの噴水からは、普通の水道水とともに温泉水までが噴き出していたりするのだ。
その噴水をアップで見たのがこちら。
・・・水が2箇所から湧いているのがお分かりいただけるであろうか?よく見るとそれぞれの水が注いでいる桶(?)に当たる場所の色もかなり違っていたりする。ちなみにこの写真で手前になる緑色がかった方が”水道水”なのだ。
そしてその反対側から湧いているのが・・・
・・・”温泉水”である。こちらのほうは妙に茶色がかっていたりするのだ。この温泉、実は飲むことも可能である。かく言う筆者も実際に飲んでみて平気だったから確かな情報だ。ただし筆者は”鉄壁の胃”と”軟弱な腸”(特に大腸)の持ち主ではあるが・・・。
さて、このドス通りの街並みであるが、実は駅の方面から歩いてどんどん奥に行けば行くほど様変わりしてくるのである。それもどんどんおかしな方向に変化していくのだ。何が変化していくん?ですと?? それは”壁の装飾模様”に決まっておるではないか。
ドス通りも中間を過ぎると、そろそろこんな不可思議な壁の紋様が現れてくる。
・・・これ、”魚”なのか”ウナギ”なのか、はたまたあの切っても再生する”プラナリア”なのかはさっぱり分からないのだが、これはまだ可愛い方なのである。
実はこの通りの最後の方ではこんな家が登場してくるのだ。
・・・うーむ、伝統的というよりは妙に前衛的でポップな絵柄になってくるのである。まぁ可愛いと言われればそうなのだが、アップでじっくり見てみると・・・
・・・まるで”食虫植物”を思わせるかのようなグロテスクさまで感じられるのは筆者の気のせいか?なんとなくあの丸い実のような部分がいきなり口を開けて何かを食べてしまいそうには見えませぬか??
そしてこの壁紋様の変容ぶりはドス通りを越えると一気にヒートアップするのだ。
この通りの終点から更に奥に分け入ると、そこはもう変な絵柄の壁の巣窟なのである。例えばこちらだ!
・・・これもまたまた”不気味な木”が描かれているのである。この蔓のような枝のクルクル具合がなんとも艶かしい作品なのだ。もっと近付いて見てみると・・・
まるで目を回してしまうかのようなデザインではないか。
・・・うーむ、きっとこれも食虫植物の1種に違いないのだ。美味そうな(?)実に釣られて近付いてくる動物の目を回してしまおうとする作戦に違いない。トンボなどは一発でやられそうではないか。そこの鳥さん、あまり近付くと食べられてしまうぞ!
これぐらいで吃驚していてはいけない。本日のトリを飾るのは、この家よりもさらに奥にあったこちらの家なのだ!
・・・まぁ確かに綺麗ではある。美的センスと努力は認めよう。でも一言言わせてくれ。
これはやっぱり”やり過ぎ”ではないですかい?
・・・見ていると目がチカチカ、クラクラしてくるような家ではないか。下手をすると酔いそうだぞ。あまりの模様の派手さに目を奪われがちだが、もっとアップで見てみると・・・
何故か変な生き物で溢れかえっているのだ。
悪魔のような尻尾のドラゴンに加えて、赤い布をすっぽり被った不気味な3人組までいたりする。それに右端にいる”巨神兵”みたいな奴は何者なのだ??
これでも窓や玄関はウンターエンガディンに伝統的な形態なのだから驚きだ。うーむ、この街は”前衛芸術家の巣窟”となっているのか??
このあまりのポップぶりに、何故かこの街のお土産物屋にまで進出している”ウルスリ君”も・・・
・・・グアルダよりもバカ陽気にはしゃいでいるように見えるのは気のせいか?
・・・実はこの街のコネタもこれだけで終わりではない。ポップな家にはおかしなモニュメントが付き物なのだ。それらの紹介については次回の”後編”を待て!
妄想のポップ具合でならこの街にも負けないと自負している筆者の暴走を止めたり加速してくれたりするコメント・メールを切にお待ちしている。
*「人気ブログランキング」での順位もポップに弾けたいもんです・・・。ということで、こんなポップな家に住んでみたい!と思ってしまった貴方も、そんなものより”温泉隠し撮りレポート”はないのか!?と憤慨してしまった貴方も、以下のバナーをクリックしていただければ、筆者も貴方というキャンバスに前衛的な芸術を施します・・・って、出来は保証できませんが。
もちろん今回も筆者が今年の夏期旅行で訪れたエンガディンの街々を紹介するシリーズなのだ。前々回と前回は「グアルダ前編」・「グアルダ後編」と題して、ウンターエンガディン地方の街「グアルダ(Guarda)」の紹介させてもらったが、第8回目になる本日は、同じくウンターエンガディン地方の街の1つである「シュクオル(Scuol)」の様子をお届けしてみたい。
サンモリッツからイン川の下流に向けてレーティッシュ鉄道に乗ると、その終点がシュクオルの街である。この街はメインストリートを中心に谷の上下に広がっているが、その谷底の方の街並みはこんな感じだ。
・・・この街のメインストリートを挟んで平行に走る2つの通りの街並みには非常に情緒があって素敵である。特に1本上を走る「ドス通り」はこの地方特有の家々で満ち溢れているのだ。
・・・結構地味な感じでグアルダと比較すると華やかさや可愛さに欠けるきらいはあるが、それでも・・・
さて、最後の2軒の家のそばには、似たような噴水があることに気付かれただろうか?そう、これこそがグアルダに見られないシュクオル特有のものなのだ。実はこのシュクオルという街、温泉が湧いているのである。そしてこれらの噴水からは、普通の水道水とともに温泉水までが噴き出していたりするのだ。
その噴水をアップで見たのがこちら。
そしてその反対側から湧いているのが・・・
さて、このドス通りの街並みであるが、実は駅の方面から歩いてどんどん奥に行けば行くほど様変わりしてくるのである。それもどんどんおかしな方向に変化していくのだ。何が変化していくん?ですと?? それは”壁の装飾模様”に決まっておるではないか。
ドス通りも中間を過ぎると、そろそろこんな不可思議な壁の紋様が現れてくる。
実はこの通りの最後の方ではこんな家が登場してくるのだ。
そしてこの壁紋様の変容ぶりはドス通りを越えると一気にヒートアップするのだ。
この通りの終点から更に奥に分け入ると、そこはもう変な絵柄の壁の巣窟なのである。例えばこちらだ!
・・・うーむ、きっとこれも食虫植物の1種に違いないのだ。美味そうな(?)実に釣られて近付いてくる動物の目を回してしまおうとする作戦に違いない。トンボなどは一発でやられそうではないか。そこの鳥さん、あまり近付くと食べられてしまうぞ!
これぐらいで吃驚していてはいけない。本日のトリを飾るのは、この家よりもさらに奥にあったこちらの家なのだ!
・・・見ていると目がチカチカ、クラクラしてくるような家ではないか。下手をすると酔いそうだぞ。あまりの模様の派手さに目を奪われがちだが、もっとアップで見てみると・・・
悪魔のような尻尾のドラゴンに加えて、赤い布をすっぽり被った不気味な3人組までいたりする。それに右端にいる”巨神兵”みたいな奴は何者なのだ??
これでも窓や玄関はウンターエンガディンに伝統的な形態なのだから驚きだ。うーむ、この街は”前衛芸術家の巣窟”となっているのか??
このあまりのポップぶりに、何故かこの街のお土産物屋にまで進出している”ウルスリ君”も・・・
・・・実はこの街のコネタもこれだけで終わりではない。ポップな家にはおかしなモニュメントが付き物なのだ。それらの紹介については次回の”後編”を待て!
妄想のポップ具合でならこの街にも負けないと自負している筆者の暴走を止めたり加速してくれたりするコメント・メールを切にお待ちしている。
*「人気ブログランキング」での順位もポップに弾けたいもんです・・・。ということで、こんなポップな家に住んでみたい!と思ってしまった貴方も、そんなものより”温泉隠し撮りレポート”はないのか!?と憤慨してしまった貴方も、以下のバナーをクリックしていただければ、筆者も貴方というキャンバスに前衛的な芸術を施します・・・って、出来は保証できませんが。
by スイスの殿 |
by inspectormorse
| 2005-12-08 07:33
| スイスマイナー旅行記