【謎の星座キャラクター】
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今回お届けするのは、占星術というか星占いに関する話題なのである。ちなみに筆者は全くと言っていいほど占いを信じていないが(自分の幸運だけは何の根拠もなくいつも信じている)、新聞や雑誌の星占いコーナーを時折眺めたりする。
もちろん、自分の運勢などをチェックするために、ではない。第一運勢が書いてあると思しきドイツ語が辞書なしでは読めない。では何のために見ているのか??
んなもん各星座のキャラクターを鑑賞するために決まっているではないか。
???・・・と目が点になってしまった読者も多かろう。筆者がおかしいのは自身でも重々承知はしているが、まずは実際の例を見てもらわねばわかってはもらえまい。
以下にその星座キャラクターなるものをお示しするが、その前に予習が必要だ。まずは基本的な12星座をドイツ語でどう表すのかくらいは知っておいて貰わねばなるまい。
牡羊座: Widder
牡牛座: Stier
双子座: Zwillinge
蟹 座: Krebs
獅子座: Löwe
乙女座: Jungfrau
天秤座: Waage
蠍 座: Skorpion
射手座: Schütze
山羊座: Steinbock
水瓶座: Wassermann
魚 座: Fische
・・・とまぁ、ここまで覚えてもらえれば大丈夫であろう。とは言え、覚えなくても以下の記事鑑賞には何の支障もないのでどうか御安心を。あくまで参考資料なのである。
お待たせした。では実際の例を見ていただこう。まずはフリーペーパー「20 minuten」の星占いコーナーである。このコーナー、以前はちっとも面白くなかったが、春からリニューアルしてなかなか味のある?キャラクターになったのだ。その各キャラはこちらだ!
・・・どこが面白いのだ?という諸君に説明しよう。この各星座キャラ、実は目や顔、そして手や身体のパーツが全て同じなのである。さすがにカニ、サソリ、魚の身体のパーツは同じではないが、それでもカニとサソリのハサミと魚のヒレは手と同じパーツなのだ。サソリに至ってはカニに尻尾を生やしただけで表現しているのである。これなら絵心のまったくない筆者でも描けそうではないか。逆に言えば、これら共通のパーツ以外の付属品で各キャラの個性を見事に表現しているのだ。牛と羊と山羊など角の形が違うだけだぞ。これらのキャラはその特徴を付属品に凝縮させた、簡素化の極みを尽くした一品なのである。
逆に思わず深く考えさせられる難解の極みの作品がこちらだ。
山羊座や天秤座(体重計)などの単純なものもあれば、少し考えれば分かるものもある。例えば
「蟹座 → カニのハサミ → 洗濯バサミ」
「獅子座 → 百獣の王ライオン → 王冠」
「蠍座 → サソリの尻尾の針 → 釣り針」
などだ。
ところが、である。あの左上の牡羊座は何なのだ?最初は鼻輪かとも思ったが、それではウシになるではないか。それともドアノッカーなのか?何故にドアノッカーがヒツジ??誰か、正解を教えてくれ。
そして注目は左下の乙女座だ。乙女座を表すイラストは「鍵」なのである。
これは皆さんにもお分かりだろう。日本語では「乙女座」という言葉で騙されている?が、実はドイツ語の「Jungfrau」も英語で乙女座を表す「Virgin」も、その意味は「処女」なのである。もっとどぎつい言い方をすれば「生娘」だ。日本語の「乙女」にだって本来は「処女」の意はあるのだ。そう、あの鍵は未だ開けられていない下半身、すなわち「貞操」を意味するシンボルなのである。
実は最初に紹介した「20 minuten」の乙女座のイラストも、下半身に鍵が掛かっているのである。筆者は最初ハンドバッグなのかと思ったが、あれもよく見れば「鍵」に違いないのだ。
今の荒廃した(?)日本で、いったいどれだけの人が「乙女」から「処女」の意を連想するのであろうか? とは言え、スイスアルプスの名峰「Jungfrau(ユングフラウ)」も既に数え切れない観光客に踏み荒らされてはいるが。
・・・全く脈絡はないが、女性の皆さんには「処女・生娘・ヴァージン」などという下衆な言葉を使ってもらいたくない。英語には申し訳ないが、既に「Virgin」という単語は日本では汚されてしまっていると言っていいであろう。淑女の皆さん、是非「乙女」や「Jungfrau」と言った単語を用いようではないか。「私、実は乙女(ユングフラウ)なの」というように。
・・・い、いかん。また話があらぬ方向に暴走してしまった。誰か、こうなる前に止めてくれ。
さて、話を星占いキャラに戻す。
実は乙女座の「鍵」のイラストはまだいいのだ(今までの話はなんやったんや?)。問題はその右隣である。
なんであのイラストが「魚座」なのだ??
・・・何かが二切れ、皿の上に載っているが、あれは一体なんなのだ?魚の切り身なのか??それともカニカマ(蟹蒲)か???あ、カニカマなら蟹座か。
いくら海に面していないスイスとはいえ、スイス人も魚くらいは見たことがあるであろう。なのにこの絵はいったい何なのだ?
・・・ここで筆者はあることを思い出した。
そう、各星座にはウルトラの星から送られるウルトラサイン(例えが古いか)のようなマークがあった筈だ。ひょっとするとあの絵は魚座のマークを表したものではなかろうか?
ついに正解を見つけた!と一人合点した筆者は早速魚座のマークを探し出したのだが・・・
ちなみに筆者の星座はそのマークがオトナ度全開のこちらである。
最近ますますおかしな方向に暴走している筆者を救済してくれるコメント・メールを期待してやまない。