【テレビ番組『スイスデート』考 各論編】
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昨日は筆者の数少ない必見番組「スイスデート」の鑑賞法の基礎をお伝えしたが、今回はこの番組を見ていて驚いた個別の例について2つほど取り上げてみたい。
まずは1つめである。
これはまだこの番組を見始めて間もない頃だった。今でもそうだが、当時は更に言葉が聞き取れない。というわけで、映像だけを頼りに鑑賞していたのであるが、そこに或る女性の出場者が出てきた。
この番組、まずは出場者の嗜好などを探る司会者とのトーク、そして出場者を紹介する簡単なビデオ映像が流れる。その後に3人のデート希望者が出てくるのである。
何を言っているのかはさっぱりわからなかったが、見ている限りでは全く普通の女性だった。
さて、この女性目当てにどんな3人の男性が出てくるのだろう?とワクワクしながら待っていたのであるが・・・
何故か出てきた候補者3人は全て女性だったのだ。そう、彼女はレズビアンだったのである。
・・・同性のデート相手を探している人が出てきたのは後にも先にもこれっきりだった。まぁ、そんなに数は多くはないのであろうが、テレビにも堂々と出てきて、しかも観衆も司会者も当然としているところに、欧州の性の寛容さを見たような気がした。
1つ気になったことはある。この番組には男女それぞれ1名ずつの出場者が出てくる。それに対して3人ずつの異性の出場者が出てくる。そうすると選ばれなかった男女2人ずつが溢れるのであるが、選ばれなかった候補者同士も適当にカップルになってデートに連れて行ってもらえるのだ。
しかし、である。このレズビアンの女性が出てきた回では、選ばれなかった4人は全て女性なのだ。もともと同性愛傾向の2人はいいとして、男性の出場者に選ばれなかった異性愛?傾向の女性はさぞかし複雑であっただろうと思う。
2つめは実は最近である。
男性出場者として、アジア系の移民と思われる男性が出てきた。これは珍しい。出場者の殆どはスイス人、稀に南米系や欧州系の移民が出てくるに過ぎないからだ。これには思わず身を乗り出して鑑賞した。
彼は中国系、というよりは香港系の容姿である。香港の映画に出てきそうなタイプで、しかも名前は「リッチー」だ。アジア女性にはモテそうなタイプであるが、いったいどんな3人の女性が彼とのデートを望んで出てくるのか。筆者はワクワクしながら待った。
出てきた3人の候補女性は以下の通りである。
①白人女性。少し影があるが、かなり可愛い。
②白人女性。普通のおばさんタイプ。
③中国南方系女性。口がでかくて歯が出ている。仕草や話し方もかなり下品。
筆者は間違いなく1番を選ぶと思った。今までの傾向からすればこれは堅いはずだった。
ところが彼は敢然と3番の女性を選んだのだ。
・・・そう、筆者は忘れていたのだ。自分がそうだと公言しておきながら忘れていたのだ。同じ人種・民族間の親和性を。筆者は東アジア系の女性にしか性欲が湧き上がらないのだが、きっと彼も同じだったのである。血というか、出自は争えないものなのだ。
このように、この『スイスデート』、「性の解放」問題から「人種・民族」問題まで、実に深い示唆を与えてくれる教養番組でもあるのだ。
この番組以上に筆者に深い示唆を与えてくれるコメント・メールを期待してやまない。というか、何でもいいから頂けると感謝感激である。